唾液過多を止めるには、いくつかの方法が挙げられます。例えば、刺激物になる食べ物や飲み物を避け、口内環境を整えるために良好な口腔ケアを心掛けたり、ツボ押しなどの代替療法を試してみるのも良いでしょう。
唾液過多には病気や病気の治療に使っている薬の副作用、ストレス性のもの、つわりなど原因が多くあるので、症状が続く場合は病院で診察してもらい適切なアドバイスをもらう必要があります。
唾液過多の一般的な症状
頻繁に唾を飲み込む必要がある
唾液過多の最も一般的な症状の一つは、日常的に頻繁に唾を飲み込む必要が生じることです。この症状は、特に食事中や会話中に顕著になることがあります。この過剰な唾液の生成は、口内環境を常に湿らせておくため、不快感や社会的な自意識を引き起こす可能性があります。
口から唾液がこぼれる
別の一般的な症状は、唾液が口からこぼれることです。これは通常、唾液の生成が多すぎて、口内で処理しきれない場合に発生します。特にリラックスしている時や睡眠中に見られることがあります。この状態は、特に公共の場で非常に恥ずかしいと感じられることが多いです。
止まらない唾液過多の原因
胃食道逆流症
胃食道逆流症は、胃酸が食道に逆流することで知られています。この症状が進むと、食道の下部にある筋肉、下部食道括約筋が正常に機能せず、胃酸が逆流してしまいます。この逆流した酸が食道内に触れることで、唾液腺が刺激され、過剰な唾液が生成されることがあります。これを水様唾液と呼び、多くの場合、唾液過多の原因となります。
口内炎や歯肉炎
口腔内の感染、特に口内炎や歯肉炎も唾液の過剰分泌を引き起こすことがあります。これらの症状は、口腔内を清潔に保とうとする体の自然な反応として、唾液の分泌が増加するためです。口腔内の炎症が唾液の量を増やす一因とされています。
妊娠によるよだれつわり
妊娠初期に見られるよだれつわり(妊娠性唾液過多)は、ホルモンの変化と吐き気が原因で起こります。特に妊娠初期に多く見られるこの現象は、多くの場合、妊娠中期以降に自然と改善されることが多いですが、一部の女性では持続することもあります。
ストレス性によるもの
ストレスが高まると、自律神経のバランスが崩れ、その結果として唾液の分泌が増えることがあります。特に中学生や高校生のような学生は、試験や人間関係のストレスによりこの症状が現れやすいです。
精神安定剤などの薬剤による影響
一部の精神安定剤や、パーキンソン病治療薬など、特定の薬剤が唾液の過剰分泌を引き起こすことがあります。これらの薬は自律神経に作用し、唾液腺を刺激して唾液の分泌を促すため、唾液過多の一因となることがあります。
唾液過多を自分で止める方法
改善するツボを押す
ツボ押しは唾液過多の症状緩和に役立つ場合があります。特に、「渾厘(こんり)」というツボ(肘の内側、手首のしわのすぐ上に位置)が効果的です。このツボは一般的に唾液の分泌を抑えるのに使用され、自分で簡単に押すことができます。定期的にツボを刺激することで、過剰な唾液の問題を自己管理する手助けになるかもしれません。
生活習慣の見直し(刺激物を減らすなど)
刺激物の摂取を減らすことも唾液の過剰な分泌を抑えるのに役立ちます。カフェイン、アルコール、辛い食べ物、酸っぱい食べ物などが唾液の分泌を促すことがあるため、これらを避けることをお勧めします。また、水分を十分に摂ることで口内が適切に潤い、唾液の過剰な分泌を防ぐことができます。
口腔ケアをする
日常的な口腔ケアも唾液過多の管理には重要です。定期的に歯を磨く、フロスを使う、そして定期的な歯科検診を受けることが推奨されます。これにより、口内炎や歯肉炎など、唾液過多を引き起こす可能性のある問題を未然に防ぐことができます。
口腔外科で診察を受けて対処
自己管理だけでは改善が見られない場合は、口腔外科での診察を受けることをお勧めします。専門医は唾液過多の根本的な原因を特定し、より具体的な治療法を提供できます。場合によっては、特定の薬物治療や他の医療介入が必要になることもあります。