玉袋の中にしこりを発見した際は、精巣腫瘍、精巣上体炎、精巣捻転、水腫など様々な病気の可能性があります。自己診断せず、専門医による身体検査、超音波検査、血液検査などを通じて正確な診断を受けることが重要です。
治療方法は病状によって異なり、手術、放射線治療、化学療法などが選択されます。早期発見と適切な治療が、最良の結果につながるため、異変を感じたらすぐに医療機関を受診することが勧められます。
玉袋の中にしこりがある時に考えられる病気
精巣腫瘍
玉袋の中にしこりを感じた場合、精巣腫瘍の可能性があります。精巣腫瘍は、20代から40代の男性に多く見られる病気で、早期発見が非常に重要です。しこりの他にも、玉袋の重さや痛みを感じることがあります。これらの症状が見られた場合は、速やかに専門の医療機関を受診することが勧められます。
精巣上体炎
精巣上体炎は、精巣の上部に位置する付属器官の炎症です。感染症が原因で起こることが多く、発熱や激しい痛みを伴うことがあります。早期に適切な治療を行うことで、症状は改善されますが、放置すると不妊の原因にもなり得るため、注意が必要です。
精巣捻転
精巣捻転は、精巣がねじれて血流が遮断される緊急を要する状態です。突然の激しい痛みが特徴で、数時間以内の迅速な治療が必要です。未治療の場合、精巣を失う可能性があります。精巣捻転を疑ったら、直ちに救急医療機関への受診が求められます。
水腫
水腫は、精巣周囲に液体が溜まる状態を指します。多くの場合、痛みは伴わず、しこりや腫れが主な症状です。原因には様々なものがあり、特定の治療が必要な場合もあれば、自然に解消することもあります。しかし、しこりが見つかったら、正確な診断を受けるために医師の診察を受けることが大切です。
玉袋の中にしこりがあった時にすべき検査
身体検査
玉袋のしこりを自覚した際は、まず専門医による身体検査が行われます。医師は、しこりの硬さや大きさ、位置などを確認し、症状の原因を特定しようとします。この検査は、病気の診断において最初の重要なステップです。
超音波検査（エコー）
超音波検査は、しこりの性質をより詳細に調べるために用いられます。この検査により、しこりが固体か液体か、または血流の有無など、精巣の状態を非侵襲的に観察することができます。超音波検査は、精巣腫瘍の診断に特に有効です。
血液検査
血液検査を通じて、体内の特定の腫瘍マーカーのレベルを測定することができます。これらのマーカーが異常に高い場合、精巣腫瘍の存在を示唆することがあります。血液検査は、診断を補助するために重要な役割を果たします。
玉袋の中にしこりがあった時の治療方法
手術による治療
精巣腫瘍など、しこりが悪性である場合、手術による治療が必要になることがあります。手術は、がんを含む組織を取り除くことで、病気の拡散を防ぎます。多くの場合、手術後の回復は良好で、機能への影響も最小限に抑えられます。
放射線治療
放射線治療は、がん細胞を破壊するために放射線を使用します。精巣腫瘍の場合、手術後の補助治療として、または手術が困難な場合に選択されることがあります。放射線治療は、患部に限定して行われるため、周囲の健康な組織への影響を最小限に抑えることができます。
化学療法
化学療法は、薬物を用いてがん細胞を攻撃する治療方法です。精巣腫瘍に対しては、手術後の再発防止や、進行がんの治療に用いられます。化学療法は全身に作用するため、副作用が出ることもありますが、効果的な治療オプションの一つです。
