歯茎から膿が出る原因は、歯周病の進行、根尖性歯周炎、歯の破折、智歯周囲炎、抜歯後の歯根の残存など様々です。これらの症状を放置すると、痛みや腫れが悪化し、最悪の場合は抜歯が必要になることもあります。歯茎の膿は自然に治ることはないため、症状を見逃さず、早めに歯科医院で適切な治療を受けることが大切です。日頃からの口腔ケアと定期的な歯科検診を心がけ、異変に気づいたら速やかに対処しましょう。大切な歯を失わないために、歯茎の膿には細心の注意を払いましょう。
歯茎から膿が出た場合は自然治癒せず治療が必要
歯茎から膿が出てきた場合、何か重い病気にかかっているのではないかと不安になる方も多いでしょう。しかし、**歯茎の膿は放置していると痛みが出てきたり、最悪の場合は抜歯が必要になることもあります。**そのため、歯茎から膿が出た場合は自然治癒を期待せず、早めに歯科医院で適切な治療を受けることが大切です。
歯茎の膿は放置すると症状が悪化する危険性がある
歯茎の膿は、そのままにしておくと症状がどんどん悪化してしまう恐れがあります。初期段階では気づきにくい症状も、時間が経つにつれて悪化し、激しい痛みを伴うようになることもあるのです。**歯茎の膿を放置することで、痛みや腫れがひどくなるだけでなく、最終的には抜歯が必要になるリスクも高くなってしまいます。**大切な歯を失わないためにも、膿が出ていることに気づいたら、すぐに歯科医院を受診しましょう。
歯茎の膿による4つの症状
歯茎から膿が出ることで、以下のような症状が現れることがあります。
- 歯茎が腫れる
- 歯に圧迫感や痛みが生じる
- 歯茎にデキモノができる
- 口臭が強くなる
これらの症状は、膿が出ている証拠であり、**放置していると症状がさらに悪化してしまう可能性が高いです。**少しでも気になる症状があれば、早めに歯科医院で診てもらいましょう。初期段階で適切な処置を行えば、痛みや腫れを和らげ、抜歯のリスクを減らすことができます。
歯茎の膿の5つの主な原因
歯茎から膿が出る原因はさまざまですが、主に以下の5つが挙げられます。それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
歯周病が進行して化膿
歯周病とは、歯垢や歯石などが原因で歯茎に炎症が起こる病気です。この歯周病が進行すると、**歯茎が腫れて化膿することがあります。**重度の歯周病になると、歯周ポケットから多量の膿が出てくるようになり、不快感を伴います。歯周病が原因の場合は、歯石除去や歯茎の切開などの治療が必要です。
歯の根の先に膿がたまる根尖性歯周炎
虫歯が進行して歯の根の先まで感染が広がると、根尖性歯周炎を引き起こします。これは、歯の根の先端部分に膿がたまる症状です。根尖性歯周炎では、膿がたまり続けることで歯茎に穴があき、膿が出てくることもあります。根管治療によって感染源を取り除く必要があります。
歯の破折により細菌が入り込んで化膿
歯に強い力がかかって割れてしまう歯の破折も、歯茎から膿が出る原因の一つです。**破折した隙間から細菌が入り込むことで、炎症を起こし膿が出てきます。**破折の状況によっては、抜歯が必要になる場合もあります。歯の破折を放置すると、歯周病や根尖性歯周炎のリスクも高まるので注意が必要です。
親知らずの歯茎に食べかすが詰まり化膿
親知らずの歯茎と歯の間に食べかすなどの汚れが入り込んで炎症を起こすことを、智歯周囲炎と言います。親知らずが完全に生えきっていない場合や、横向きや斜めに生えている場合に起こりやすいのが特徴です。智歯周囲炎を放置すると、化膿や激しい痛みを引き起こすことがあります。
過去の抜歯で取り残された歯根が原因
過去に抜歯した部位に歯の根が残ってしまっていることがあります。これは、歯の根が複雑な形をしていたり、曲がっていたりすると起こりやすいのです。残った歯の根から細菌が入り込んで炎症を起こし、膿が出てくる原因となります。歯科医院で残った歯根を取り除く処置が必要です。
歯茎から膿が出た時の対処方法
歯茎から膿が出るのは、歯周病や歯髄炎など、お口の中で感染症が起きているサインです。放置すると症状が悪化し、さらなる合併症を引き起こす可能性があるため、適切な処置を行うことが大切です。ここでは、歯茎から膿が出た時の対処方法について解説します。
歯科医院で適切な治療を受ける
歯茎から膿が出た場合、できるだけ早く歯科医院を受診し、適切な治療を受けることが最も重要です。歯科医師が原因を特定し、症状に合わせた治療方法を提案してくれます。感染症の種類や進行度合いによって、抗菌薬の処方、歯石除去、根管治療などが行われます。自己判断で治療を行うのは避け、必ず専門家に相談しましょう。
膿を潰したりせず症状を悪化させない
歯茎から出る膿は、感染症による炎症反応の結果であり、体内の細菌と戦うために重要な役割を果たしています。膿を無理に潰したり、自分で膿を出そうとしたりすると、感染を広げてしまう危険性があります。また、膿が出ている部分を強くこすったり、触ったりすることも避けましょう。症状を悪化させないためにも、膿は自然に排出されるのを待つことが大切です。
歯磨きでお口を清潔に保つ
歯茎から膿が出ている状態でも、**できる範囲で歯磨きを行い、お口の中を清潔に保つことが重要です。**歯ブラシは柔らかいものを使用し、患部を刺激しないよう優しく磨きましょう。また、洗口液を使用することで、お口の中の細菌数を減らし、感染の拡大を防ぐことができます。ただし、洗口液は歯科医師に相談の上、適切なものを選ぶようにしてください。
痛み止めを服用し患部を冷やして応急処置
歯茎から膿が出ている状態では、痛みを伴うことがよくあります。歯科医院を受診するまでの間、市販の痛み止めを服用し、痛みを和らげることができます。また、患部を冷やすことで炎症を抑え、痛みを和らげる効果も期待できます。冷水で濡らしたタオルやアイスパックを、患部に当てるようにしましょう。ただし、これらはあくまで応急処置であり、根本的な解決にはつながりません。必ず歯科医院で適切な治療を受けるようにしてください。