金魚は雑食性の魚なので水草も餌として食べます。
水草を食べることは悪いことではなく、便秘の改善にもつながります。金魚が好んで食べる水草は柔らかくて、ちぎれやすく、口に含みやすいものです。
この記事では金魚が好んで食べる水草や水草を食べすぎることによって起きるリスクについても解説しているので参考にご覧ください。
金魚の食べる水草と食べない水草の特徴
柔らかくちぎれやすい水草は食べる
金魚は柔らかく、ちぎれやすい水草を好んで食べます。特に葉先がきめ細かい水草や新芽が柔らかい水草は狙って食べるので、金魚の数や入れる量によっては数日で水草が茎になってしまうこともあります。
柔らかくてちぎれやすい水草としてはマツモやカボンバといった金魚藻と呼ばれる水草が代表的です。これらの水草はちぎれることで口に含みやすいという点から好んで食べます。
固くて口に含みづらい水草は食べない
金魚は雑食性の高い魚ですが、口に入らないサイズの水草はさすがに食べることができません。例えば、アヌビアスナナやアマゾンソードといった葉のサイズが大きく、硬めな水草は食べにくいので好んで食べません。ただし、まだ柔らかい新芽は食べることがあります。
好んで食べない水草
- アヌビアスナナ
- アマゾンソード
- ミクロソリウム
- バリスネリア
- ハイグロフィラピンナティフィダ
人工水草は食べない
人工水草をパクパク口に入れるようなそぶりを見せることはありますが、食べることはもちろんありません。ただし、長年使用していてちぎれそうな人工水草は誤飲する恐れがあるので破棄して新しいものに変えましょう。
金魚が水草を食べ過ぎるのはやばい?
水草は便秘の改善につながる
水草は植物性の餌として便秘の改善に良いとされています。ただし、必ずしも狙って食べるわけではないため、本当に便秘の改善をしたいなら餌の量を調節できるように、植物性の人工餌を与えるのが一番です。
食べ過ぎるときは餌の量を減らす
水草を食べ過ぎると通常の餌を食べた時に、食べ過ぎによって消化不良を起こす恐れがあります。消化不良を起こせば転覆病になるリスクが上がるので、水草を食べすぎるのがわかっているなら通常の餌の量を減らしたり、水草じたいを水槽から撤去すべきです。
ちぎれた水草は水質悪化を招く
金魚が水草を食べすぎることで、食べ残した水草やちぎれてしまった水草が水中内を漂うことになります。ちぎれた水草は時間が経つと溶けて水質悪化を招きます。
水質が悪化すると生存している水草に苔が生えやすくなり、水槽全体が汚れて金魚もストレスが生じます。水草がコケまみれになると水草を丸ごと捨てないといけないことにもなりかねません。
金魚が食べるおすすめの水草
ウィローモス
ウィローモスは流木や石に巻き付けてレイアウトするのに用いることが多いです。アクアショップで流木に巻き付けて売っているものをそのまま水槽に入れるのも良いでしょう。
金魚はウィローモスの新芽を好んで食べます。一度味を覚えるとウィローモスが禿げ上がるまで食べてしまいます。しかし、水槽から取り出して水気のあるところで放置しておけば再生するので再び金魚のおやつとして役立ちます。
マツモ
マツモは金魚藻とも呼ばれるメジャーな水草の一つです。
マツモはきめ細かく、プツプツとキレやすいので金魚も好んで食べる傾向にあります。アクアショップでの販売価格も安く、大量に手にできるので金魚の餌としてもコスパが良いです。
マツモは浮力で簡単に浮いてしまうので、砂利に植え込もうとせず、鉛を巻き付けて沈める形で水槽に入れてあげるのがベストです。
アマゾンフロッグビット
アマゾンフロッグビットは浮草でメダカ飼育をする人に人気があります。
アマゾンフロッグビットの新芽は特に小さく、金魚が食べやすいサイズなので植物性の餌として重宝できます。アマゾンフロッグビットは水温が高くなると爆発的に増えるので餌に困ることがなくなるほど。また、長く伸びた根は水中の余分な栄養を吸収するので水質浄化効果も多少ですがあります。
とはいえ、伸びすぎた根っこは金魚も食べず、遊泳スペースがなくなるので定期的に長い根は切ってあげる必要があります。
サンショウモ
サンショウモは暖かい時期になると河川にも現れる浮草です。葉が小さいため金魚が食べやすい草の一つです。
繁殖力が高いため、あっという間に数を増やすことができます。金魚の食べるスピードが早いときはサンショウモを別の水槽に入れて増やしてから水槽に戻すといったことをすれば買い足す必要がなくなります。
カボンバ
カボンバも金魚藻と呼ばれるほど金魚との相性が良い水草です。
カボンバもマツモと同じく葉がきめ細かく、切れやすいので金魚が好んでよく食べます。カボンバは浮いてしまうので根本に鉛を巻き付けて水槽に入れることをおすすめします。
アンブリア
アンブリアは和名でキクモと呼ばれます。
日本にも自生する水草で金魚水槽に古くから親しまれていました。カボンバやマツモと同じく葉先がきめ細かく切れやすいので好んで食べる傾向にあります。
マツモやカボンバと同じように鉛を巻き付けて水槽に沈めると水中でバラバラになって浮いてしまうことを防ぐことができます。