メダカの産卵時期は自然界で言えば4月〜6月です。屋外飼育しているならその時期に産卵ラッシュとなるので、産卵床や水草の用意はそれまでに済ませておきましょう。
一方で室内飼育では水温とライトの照明時間さえ守れば1年中産卵させるチャンスがあります。メダカブリーダーの多くは1年を通して繁殖産卵をさせて、メダカ需要の高まる4月〜9月にかけて育った個体を販売するという流れが主流です。
メダカの産卵の前兆とは
メダカは水温が20度以上で活発化する環境下なら1年を通して繁殖行動をします。メダカのメスの周りにオスがくるくる回るような行動をしているときは産卵する前兆になります。オスが放精し、メスが産卵することで有精卵が生まれます。産卵の時間は明け方にされることが多いため、目視することは困難です。
メダカの産卵を誘発させる環境
メダカの産卵を誘発させるには温度、日照時間、ペアリングが大切です。
- 水温が20度〜24度の間で安定している
- ライトの点灯時間が12時間以上ある
- 成熟したオスとメスが混泳している
水温は一定を保てるようにする
水温は20度以上必要です。水槽用ヒーターなどを使用して水温が一定になるように保てるようにしましょう。夏場は24度以上になることが多いですが、高水温でも繁殖行動は行われます。
ただし、高水温で繁殖行動をしますが、水温が高すぎると水質悪化によって卵が死んでしまったり、水質悪化によって親メダカ自体も死んでしまうリスクがありますので、水槽用ファンなどを使って水温を下げて一定を保てるようにすべきです。
ライトの点灯時間が12時間以上ある
ライトの点灯時間は12時間以上充てることが大切です。とはいえ、24時間つけっぱなしにするとメダカが休まることができないため注意してください。自然界の日照時間は6時間程度ですが、実際は水槽ライトよりも明るい状態であることがほとんどなので、室内飼育の場合は12時間以上照らすことが大切です。
メダカは日照時間が長いほど、自然界の産卵時期である4月〜6月を意識するようになるので産卵を誘発させやすくなります。
メダカの産卵の前兆を見落としないために知っておくべきこと
メダカの産卵する行動の前兆には、お腹がパンパンになって泳ぎがおかしい、水草に隠れてじっとしていることが増えた、オスメダカに追いかけられることが増えたなどが挙げられます。
お腹がパンパンになっている
お腹がパンパンになっているときは抱卵している可能性が高く、産卵するタイミングが近いと認識できます。メスメダカはオスがいなくても抱卵することがあるため、ペア飼育でなくても産卵することがあります。(その場合は無精卵になります。)
ただし、お腹がパンパンになっている時は抱卵ではなく、他の病気などの不調のサインである可能性が高いため、その個体がメスであるかの確認や水温を把握しておく必要があります。数日経っても産卵する様子が見られない場合は病気の可能性を考慮して塩水浴をすることも検討した方が良いです。
水草に隠れてじっとしている
お腹がパンパンな状態で水草のそばで隠れてじっとしている場合も産卵するタイミングが近い可能性があります。個体によってはすでに卵が一部付着している場合もあります。
オスメダカに追いかけられている
繁殖時期がピークになるとメスメダカをオスメダカが追いかけ回すようになります。メスメダカの周りでくるくる回ったり、S字のように体を擦り付けている時は産卵まじかです。オスメダカがメスメダカに接触し振動を起こすことで卵が放出されます。
メダカの産卵の前兆を見る前に用意すべきこと
産卵場所の選定
メダカは、安全な場所に卵を産み付けます。水草や特定の隠れ場所など、メダカが卵を産み付けやすい場所を提供することが大切です。産卵床なら生まれてすぐ、産卵床ごと別の水槽に移動できるので簡単かつ楽ちんです。
メダカの産卵前兆のまとめ
メダカの産卵行動を理解し、適切な環境を整えることで、成功率を高めることができます。飼育者として、メダカのサインを見逃さず、適切な対応を心掛けることが大切です。
メダカを繁殖させたい人は以下の3つの要素を守ることで産卵を誘発させることができるのでぜひチャレンジしてみてください。
- 水温が20度〜24度の間で安定している
- ライトの点灯時間が12時間以上ある
- 成熟したオスとメスが混泳している